愛犬と一緒に寝るのは、良いの?
愛犬と寝るのは良いの?悪いの?
これまで愛犬と一緒に寝るのはよくないこととされてきました。しかし昨今、「決して悪いことではない」との意見も聞かれるようになり、一体どちらが本当なんだろう?と、悩まれている飼い主さんもいらっしゃるかと思います。そこで今回は、双方を比較しながら具体的にご紹介しようと思います。
愛犬と一緒に寝るのは良くないとされる理由
・まず一番に挙げられるのは「主従関係が崩れる」という意見
集団生活を送る野生の犬が寝る場合、まず同じ立場同士の犬が寄り添うようにして眠り、その群れのリーダーにあたる犬は少し離れたところで距離をおいて眠るといわれています。こうすることでリーダーであるという威厳を保つ意味合いも含まれています。これを人間と犬との関係に置き換えて見た場合、飼い主は犬にとってリーダーでなければいけません。そのため、一緒に寄り添って眠るのは良くないとされています。
・次に衛生面と安全性
どんなに丁寧にお手入れしていても、細かいフケや抜け毛を防ぐことはできません。こういった細かいフケや抜け毛は人間にとってはアレルギーを引き起こす可能性もあることから、衛生面で疑問視する意見が出ています。また小型の室内犬になると、それに加えて安全面での心配も出てきます。飼い主さんが寝返りをうった時につい・・・なんていうことがあったら、悲惨な事故になりかねません。こういったことを未然に防ぐ為にも、寝床は別にすべきという意見です。
・3つ目は精神的な自立を促すという面
そもそも犬は群れを形成し集団生活を送る生き物なので、孤独を嫌う面があります。ですが人間と一緒に暮らすためには、ある程度の孤独に対する強さが必要になります。こういった強さを養うという意味でも、一人で寝ることができるようにすることが必要といわれています。
◇こういった時は例外
一緒に暮らす仔犬が生まれて間もない場合や、家にお迎えして間もない場合、または犬が病気や怪我を患い体調を崩している時など・・・ こういった時には例外と考えてよいでしょう。見慣れない場所にたった一人で連れてこられた時や体調が悪い時には、人間でも心細いものです。できるだけ近くにいて、安心させてあげたいものですね。
愛犬と一緒に寝るのは良いこととする理由
そもそも「寝る時間」というのは、人間も犬も一番リラックスできる時間。その時間に大好きな飼い主さんと寄り添って寝たいというのは、ごくごく自然なことであるという意見。
また、一緒に寝ること=主従関係を崩すことに即直結しているわけではありません。それより日頃から一緒に寝ても犬が飼い主より上位になろうなどという考え方を起こさないような、しっかりした信頼関係を作ることが大切であるというのがこの考え方です。例えば寝床に執着を持たせないようにし、飼い主が寝床を退くように指示したらすんなりと退くように育てていけば良いということです。
ですが衛生面と安全面に関しては、先に挙げたように気をつけなければいけないことに変わりはありません。体調が良い時であれば問題はありませんが、何らかの原因で飼い主が体調を崩し免疫力が低下しているような場合には、犬からヒトに感染してしまう感染症も存在します。
◇それでも一人で寝られるようにする訓練は大切
例えば災害が起きて、避難しなければいけない時。犬が体調を崩して入院しなければいけなくなった時。ペットホテルに預けなければいけない時。長く一緒に暮らしていると、どうしても飼い主さんが一緒にいられない時もありますよね?こういった時に一人で眠ることができなければ、不安やストレスで体調をさらに悪化させてしまう可能性があります。
日頃は一緒に眠るようにするとしても、いざという時のために一人でも眠ることができるように練習するようにして、同時にある程度の自立心は持たせるようにしましょう。
まとめ
どちらの考え方をとるにしても、共通していえることは「衛生面と安全面に気をつける」「精神的自立心を養う」この2つは必須であるということではないでしょうか。
飼い主さん自身と同じく愛犬の心と身体の健康のためにも、時には愛犬の目線になって考えてみることも大切かもしれませんね。
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