迷子猫の探し方について
猫の飼い方は人それぞれだと思いますが、大まかに分けると家の中と屋外とを自由に出入りさせる「放し飼い」をされている方と、「完全室内飼い」をされている方にわけられるかと思います。
猫が迷子になる場合、完全室内飼いよりは放し飼いをされている猫のほうが圧倒的に多いのは言うまでもありません。
雄猫の場合は放浪癖があったり、時期的に繁殖期であったりすると2〜3日家に帰ってこないようなことがよくありますが、そのような理由もないのに3日以上家に帰ってこない場合には、どこかで迷子になっている可能性が高くなってきます。
では飼い猫がもしどこかで迷子になってしまったら、どのようにして探せば良いのでしょうか?
迷子になる理由を考えてみましょう
家のある場所や猫の行動範囲から、なぜ帰ってこられなくなってしまったのか?幾つかの理由を考えてみましょう。
○交通事故に遭ってしまった
家からの猫の行動範囲に交通量が多い場合、まずは交通事故が考えられます。猫は前に進むよりも後ろに下がる動きのほうが苦手だといわれており、突然の車のライトやクラクションなどの大きな音にビックリすると体が硬直して動けなくなり、危険回避できずに交通事故に遭ってしまうことがあります。また繁殖期に雄猫が雌猫を追いかけ、交通量の多い道路に飛び出して事故に遭ってしまうケースも多々あります。
○体調が悪い
猫は本来、体調が悪い素振りを見せることを嫌います。これは体調が悪いことを外敵や他の雄猫などに知られてしまうと、自分自身の身に危険が及ぶためです。ですので体調が悪いことを自覚すると人目につかない場所を探し出し、体調が戻るまでその場所で養生するという習性があります。放し飼いの猫だとその間は家に戻らないということになります。
○帰り道がわからず迷子になってしまった
特に繁殖期の場合、雄猫が雌猫を追いかけているうちに他の雄猫の縄張りに入ってしまい、そのまま迷子になってしまうことがあります。また縄張りの主に遭遇し、ケンカの末に怪我を負っているかもしれません。猫は一般的に帰巣本能がありますが、中には方向音痴の個体もいるためこのようなことが起こります。
○住環境のストレス
猫は家につく動物といわれている通り、自分のテリトリーを非常に重要視する動物です。飼い主が引っ越して住環境が変わった、同居人が増えた、新参者の犬猫を迎えた、室内の模様替えをしたなどの変化があると、自分のテリトリーが侵害されたと思い、新しい住処を求めて家を出てしまうということがあります。
○捕獲された
野良猫と間違えられて保健所職員などに捕獲された、または最悪の場合動物虐待者などに捕まったなどの可能性も考えられます。特に後者の動物虐待者については、近年社会的にも大きな問題になっているので、心配される方も多いのではないでしょうか。
では、どうやって探したらいいのでしょうか?
猫が帰ってこない理由は幾つか考えられるかと思います。その理由に応じて、具体的には下記のような手段を講じることができます。
○近隣の動物病院、救急病院に連絡
迷子になった猫が交通事故や虐待に遭い、病院に収容されている可能性があります。探している猫の外見や特徴などを伝え、その時に収容されていなくてももし今後収容されたり、何かしらの情報があったら連絡をもらえるように伝えておきましょう。後日でも良いので、画像に簡単な説明文を添えたチラシなどを渡しておくとわかりやすいかもしれませんね。
○保健所、動物愛護センターに連絡
犬猫を飼育したことのない人に保護された場合、保健所に連絡されてしまうパターンが多くあります。各保健所ではインターネットで情報提供しているところも多いですが、場合によってはタイムラグが生じる場合がありますので、直接電話で問い合わせることをおすすめします。
○インターネットで情報拡散する
ツイッターやフェイスブックなど、自身の情報を広く拡散するのもひとつの方法です。不快なコメントやいたずら目的のメッセージなどが届くことも覚悟しなくてはいけませんが、広くかつ早く情報を拡散するには最も適した手段といえるでしょう。
○迷子猫のチラシを作る
猫の特徴がわかりやすい画像に、名前や特徴、飼い主の連絡先などを書き添えてチラシを作ります。この時に細かく長い文章を書くよりも、短くわかりやすい言葉で書いたほうが見た人がわかりやすいかと思います。またできれば謝礼を用意し、その旨を記載すると連絡がある率が格段にアップするといわれています。この時、具体的な金額や物品など謝礼の詳細を書かないようにしましょう。連絡をした時点で謝礼をもらえると思っている人もいるので、情報提供者に対してはあくまでも「情報から猫が見つかった場合に謝礼を差し上げます」と一言念を押すことが大切です。トラブルに発展しないよう、十分気を付けましょう。
まとめ
迷子の猫を探すのは大変な心労が伴い、同時に猫自身にも大きな危険が伴います。こういったことにならないよう、放し飼いをしているのであればできれば完全室内飼いをするか、マイクロチップの装着を検討する、室内飼いでしたら脱走の可能性がある場所に脱走防止策を講じるなど、日頃から迷子にならないように十分な対策をとるようにしましょう。
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