犬のお留守番
外から帰ったら家中がめちゃくちゃ・・・物を壊したり、家具をかじったり、ひっきりなしにキャンキャン泣きわめいて近隣から苦情が来てしまったり、というのが留守中の問題行動の代表例です。これらの問題行動は監視や防止するのが難しく、頭を悩ませている人が多いようです。
留守番をさせる時のポイント
大切なのは留守番は特別な状況ではないとワンちゃんに認識させ、留守番に慣らすことです。出かける準備をバタバタしたり、出かけ際に特別かわいがって別れの挨拶をするのは、かえって犬を不安にさせてしまうのでやめた方がいいでしょう。あくまでも自然に、さりげなく出かけるようにしてください。帰宅時も同様に、さりげなく家に入りしばらくの間は相手にしない、などして自然な空間・状況をつくることが不安の解消に繋がります。
・出かける前
外出の予定がある日の朝はいつもより長めにお散歩をして、犬のエネルギーを発散させておきましょう。適度に疲れていると留守中も落ち着いて過ごせます。
・出かける際の環境
動き回れる範囲が広いと、犬は興奮しやすくなります。また、誤飲事故の危険性があります。理想は、トイレ、ハウスがあり、犬にとって危険なものを一切排除した犬用の留守番部屋を作ることです。しかし全ての家庭でこうした部屋を作れるわけではありませんので、予め決められた定位置(サークル、ハウス等)に入れておくという方法がいいでしょう。サークルの中にトイレ、お水を置いて、犬にとって快適な環境を作ってあげましょう。退屈しのぎができるように長時間遊んでいられるおもちゃを与えるのもとても効果的です。おもちゃは口に入りきらない大きさで、犬が自力で壊せないものを選んで誤飲事故を防止しましょう。
・家の中の整理
大切な物を壊されないようにするためには犬から遠ざけておくことが一番です。いたずらされそうな物は高い所に片付けておきましょう。
・室内の温度調整
人間や他の動物でも同じですが、犬も温度が極端に寒かったり暑かったりするとストレスを感じます。犬用の「ホットカーペット」や「クールプレート」といったグッズもあるので、なるべく快適な環境を作ってお留守番させることを心がけるようにしましょう。犬種によって暑さと寒さへの耐性も全く異なります。愛犬の身体的な特徴などをしっかりと把握しておくことも大切です。
・普段から一人になることに慣らす
まずは家の中で、飼主さんと別々の部屋にして留守番の疑似体験をさせていきましょう。数分で戻る。という具合に繰り返していき、だんだんと一人の時間を伸ばしていきます。コンビニに行っている時間など、ちょっとした機会にお留守番をさせてみてください。
・やってはいけないワンちゃんのしつけ方
留守中に家の中のものを壊してしまった犬を、帰宅後に罰するのは意味がありません。犬は過去の出来事と現在与えられている罰の因果関係を結びつけることができません。帰宅後に犬を叱り付けると、飼い主の存在と罰とを結び付けて学習してしまい、飼い主の存在を怖がるようになります。
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