猫の暑さ対策
猫の祖先は砂漠にいたリビアヤマネコなので、犬と比べると夏の暑さには強いと思われていますが、猛暑や閉め切った部屋、水不足などでは猫も人間と同じようにぐったりしたり、体の機能が低下して病気にかかりやすくなります。熱中症や夏バテにもなります。
特に夏場、愛猫にお留守番をさせる時には、暑さ対策は必ずしましょう。
水
水は、複数用意しましょう。猫が走ったり、跳ねたりして遊んでいる最中に水容器にぶつかり、こぼしてしまう場合があります。
涼しい環境
・エアコンを活用する
温度を管理する上ではエアコンを常につけておくというのは理想的ですが、人間よりもやや高めの29~30℃の設定で除湿運転にするのがいいです。
ただし、エアコンが壊れたり、停電で止まる可能性がありますので、戸を閉め切らないようにして他の部屋に行き来できるようにしましょう。エアコンは冷却効果が高い分、トラブルが起こったときには致命傷になりかねません。
・部屋に直射日光が入らないようにする
南側の雨戸を閉める、窓の外にすだれを設置する、カーテンを閉めるなどして、遮光する。
・風通しを良くする
窓の高窓、トイレや風呂場の小窓を少し開けておく、換気扇をつけておく。
防犯上、窓を全開にするなどはできないですが、なるべく風通しを良くしましょう。
閉じ込めに注意
うっかり猫をトイレやクローゼットなど室温の上がりやすい場所に閉じ込めてしまうことがあります。必ず猫の居場所を確認した後、ドアの開閉や外出をしましょう。
浴槽の水を抜き、トイレのフタは閉じる
猫が足を滑らして、落ちた場合、溺れてしまいます。
猫の熱中症
症状
・体を触ると熱い。体温40度以上(平熱は38~39度)。
・呼吸が荒い。口を開けてハアハアと苦しそうに息をする。
・意識がもうろうとし、嘔吐やけいれんがある。
応急処置
・とにかく体を冷やしてあげる。保冷剤や氷のう等で体を冷やす。
・風通しのよい涼しい場所で休ませる。
・水分の補給。
※全身を氷水でぬらして冷やすのは危険です。氷水は冷たすぎて、全身の血管が一気に収縮してしまい、急激に血圧が上がって危険です。
応急処置が済んだら獣医さんの元へ連れて行きましょう。早ければ早いほどいいです。一般的に、熱中症の症状が現れてから30~60分以内に適切な処置を施せば予後は良好です。しかし2~3時間経過し、血便など重篤な症状が現れてしまった場合、完全な回復は見込めませんので、飼い主の機転と行動力が愛猫の運命を左右します。
肥満、鼻ぺちゃ(短頭種)、子猫、老猫、長毛種は熱中症になりやすく、特に暑さ対策は万全にしてあげてください。
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